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白毛女

演目詳細

白毛女  
振付:清水哲太郎
演出:清水哲太郎
初演:1955年
照明デザイン:古田毅志
音響技術:池田大良
舞台監督:浅香亨
 
 
 

第3回改訂版に寄せて

松山バレエ団では創立者清水正夫と松山樹子が、虐げられた農民たちが自分達の国を解放していくストーリーに強く感動し、 中国の古い民話である「白毛女」を1955年、世界で初めてバレエ化し、この作品をもって国交回復前の1958年、訪中公演を行い大好評を博し、 以後、様々な作品を持って、12回にわたる訪中公演を行い、日本と中国の心と心を友情の絆で結ぶ活動を続けてまいりました。
このたび、この作品の持つ普遍的な意味、人はどんな権力の下でも魂の輝きを失わず凛として生き、澄んだ愛と信頼の絆を育み、豊かな時代、 社会を創造していくことができるというテーマを新演出では描き出します。
虐げられた農民たちが、自らの手で立ち上がり、時代を切りひらいていくストーリー、婚礼をひかえた乙女のみずみずしい美しさが輝く第一幕、 一転して平和を希求する透き通った魂の叫びそのものになる第二幕、そして人々が新時代の到来に喜び沸き立つフィナーレへと続くこの作品、 希望にもって生きることの尊さを描き出し、心深く響く感動をお届けいたします。
 
  上演に寄せて
 
 

みどころ

1952年、清水正夫と松山樹子は、東京で中国の映画「白毛女」に初めて出会い、震えるほどの感動と涙を覚え、中国の人々への日本人からの「心からの贈り物」として、ついに1955年、松山バレエ団が世界初、バレエ化し、「白毛女」を誕生させる。
そして1958年、様々な困難を乗り越えて、第一回訪中公演でバレエ「白毛女」を上演する。そこには、中国民族の真の生活があり、残酷な苦しみと悲惨さ、また湧き上がるような喜びや、民族と人間への讃歌も描かれている。
そして2011年に清水哲太郎が新演出、振付し、第13回訪中公演を実現いたしました新「白毛女」は第三回の改定を経たもので、更なる歴史的、時代的、人類的に深い意味を持つ、メッセージ性の強い作品となっている。中国の先人、先輩方への感謝と謝罪、そして半世紀以上にもわたる“バレエ外交”による中日友好関係平和的発展を更に深め、人類の名作である「白毛女」はこれからも進化し続けるであろう。
 
 

ストーリー

【ACT1】
時は1930年代の封建時代の秩序におおわれた中国の大地で、大多数を占める農民の日常生活は大変苦しいものでした。そんな中、極貧の農家に生まれながらも、 たくさんの人々に人間精神の喜びの尊さを与える児として“喜児(シーアル)”と名付けられた少女は、とても美しい乙女に成長し、 村の青年大春(ターチュン)との結婚が決まっています。
今日は大晦日、喜児(シーアル)は大地主黄世仁(ホワンスーレン)の家に呼ばれたまま戻ってこない父のことを案じていました。 父は地主の悪辣(あくらつ)な計画によって背負わされた借金のかたに娘喜児(シーアル)をさしだせ、と強要され、それに抗(あらが)い家まで逃げてきたものの、 父は殺され、喜児(シーアル)は連れ去られてしまいます。
地主の家に連れてこられ、奴隷として売られそうになった喜児(シーアル)は、家で働く張おばさんの助けで逃げ出し、生き抜くため、険しい山の奥深くに逃げ込みます。
 
  ストーリー
 
ストーリー  
【ACT2】
長い雪山での生活で、喜児(シーアル)の長い黒髪は真っ白くなっていました。
喜児(シーアル)は雪山で、この時代のもと、同じ境遇にさらされ、苦しみに喘ぐたくさんの女性達、 たくさんの喜児(シーアル)たちの悲しみを平和への祈りに昇華し、共振し、踊ります。
そのころ、里村はならずものたちや地主の悪を一掃してくれる親人(チンレン)たちが来てくれるとわきたっていました。
その中に喜児(シーアル)の婚約者、大春(ターチュン)がいました。大春(ターチュン)は、 ないないびょうのそばに化け物が出るとの噂があり里人が恐れていたので、その化け物を追払いに行きました。その化け物は、 雪山での生活で野生と化した喜児(シーアル)であり、そこで再会を果たした大春(ターチュン)と喜児(シーアル)、 そして二人を中心とする民達(たみたち)全員が新たな時代への改革、革新の決意に燃え、沸き立つのでした。